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今年も終わりですね。
さて、前の前に気をもたせたプチれぷでのもう一つの新規導入個体の紹介です。

ビクトリアアカミミマゲクビ(Emydrua victoriae)です。

前からいたコ、全く問題のないコで立派なオスに育ったのですが、ビクトリアを飼っている仲間内(通称ビクトリアクラブ)を見渡すと、全員オス個体になってしまいました。

ということで2012年のエクスポ便のベビーと入れ替えちゃいました。

これは導入直後(11月23日)の写真。
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もちろんベビーがメスになる保証はありませんが、ここは賭けてみようということで、一から出直しです。

こちらが1カ月たった最近の写真。ご覧の通り、成長線が出てきて完全に軌道に乗った模様です。
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一方、今年繁殖成功してくれたトゥルカナメス(Pelusios broadleyi)ですが、ある日気づくと勝手に下段のマッコ(Chelodina mccordi)たちの水槽に引っ越してました(脱走して落下したとも言う)。
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同居のトゥルカナオスが四六時中激しくアタックするので、嫌気がさして逃げ出したようです。マッコ水槽ではこれまでのウップンを晴らすかのように、相手かまわずマッコたちにマウントしてます....(汗)。

気づけば、もう明日は大みそか。トシをとると一年が早いッス...。

今年の個人的重大ニュースは、トゥルカナの繁殖成功と3月のフレーザー島でマゲクビガメと泳いだことが同着1位ってところでしょうか。

毎月1500名くらい訪問者があるので、一年間では18000人くらいは来て頂いているようです(このうち自動巡回ロボットも入ってますが...)。今後ともこの片隅のブログをのんびりのぞきにきて頂けるとうれしいです。

オマケはクロハラヘビクビ(Acanthochelys spixii)の自家繁殖個体。
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ここまで育って、すでに可愛げがなくなりつつあります。

来年もよろしくお願い致します。

Show of the day:
Grateful Dead
09/24/76
College of William & Mary, Williamsburg, VA
by acanthochelys | 2012-12-30 18:23 | マゲクビガメ類 | Trackback | Comments(4)
新刊オージー本!
オージーサンタからのプレゼント、ひさびさのカメ本紹介です!

曲頚類の本場オーストラリアの新刊本「A Guide to ... Australian Turtles in Captivity」です。著者はAdam Elliott氏です。
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オーストラリアのカメ専門の飼育本としては故Darren GreenのKeeping Long-necked TurtlesとKeeping Short-necked Turtlesの2冊以来です。
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前半は一般的な知識から飼育法全般をかなり細かに説明していますが、採集できる生き餌のところで紹介されている昆虫が当たり前ですが全部見慣れないオージー産昆虫だったり、ヤビーやらガラクシアスやらだったりするところが面白いです。他にも野外飼育のときに気をつけるべき害獣としてカラスとともにワライカワセミが紹介されてたり...。中盤はカメの病気と健康管理に関する記述があり、なかなかグロい写真もでています。

後半はお待ちかねの各種紹介です。撮り下ろし写真ばかりではないのが少々残念ですが、そこはオージーガメを広く紹介しています。
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John Cannの記載したマックォーリーの東側の亜種群やChelodina rankiniはここではそのまま紹介されています。特に目を引くのは、Saw-shelled turtle(ノコヘリカブトガメ)(Wollumbinia latisternum)のうち、分布域最南端のRichmond川の個体群をSouthern Saw-shelled turtle(W. dorsii)として紹介されていることです。
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Wells氏が2008年に出した論文を根拠としてるらしいですが、Wells氏と言えば上のC. rankiniはじめスッキリとは支持をされない種名を乱発気味の方なので、このW. dorsiiも今後広く認められて行くのは、クエスチョンマークです。ちなみに、全種紹介されているかと思えば、なぜかマニングリバーやガルフカブトは一切登場していません...。

各種について、形態的特徴、分布域などの野生の状況から、飼育しやすさ、繁殖、手に入りやすさ(!)に至るまでが紹介されています。面白いのは日本では飼育最難種として名高いオブ様ことコウホソナガクビが、飼育しやすい種として紹介されていること。他のほとんどの種も「easy to keep」とされていて、初心者にお勧めしないとされているのはハヤセガメだけでした。

同時に「A Guide to ...」シリーズでパイソンやらモニターやら他に9冊出ているようです。

おまけは、うちで一番クリスマスっぽいカラーリングのカメ、キンバリーアカミミマゲクビ(Emydura australis
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上の本の筆者も、ニシキマゲクビに負けないくらい美しい種と思っているようで、もっとたくさん出回るようになれば人気が出るだろうと書いています。全く同感です!

Merry Christmas for all turtles lovers!!

Show of the day:
Grateful Dead
10/09/89
Hampton Coliseum, Hampton, VA
by acanthochelys | 2012-12-23 23:06 | 曲頸類グッズ | Trackback | Comments(6)
幻の黒?
いよいよ師走!街は早くもクリスマスムードですねぇ。

さて、前回チラっと書いた、新規導入個体の紹介です。

種名は後回しにして、まずはご覧下さい。
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頭頂部は濃い褐色で模様の入っており、頭部下面とクッキリ色分けされてます。
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黒っぽい背甲。
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そして濃褐色の腹甲。


種名、お分かりでしょうか?



ヌマヨコクビなんです。腹甲に蝶番がないからそこは間違い無しですが、問題はその先。
亜種は何か?

胸甲板が正中でしっかり接していますから、日本にもっともよく入るタイプのエリトリア亜種ではないですね。

手足も黒いし、腹甲もみごとに褐色です。そして何より、これ。
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縁甲板の下面のシームのところに、黒い三角形の模様が入っています。

たまに黒っぽいヌマヨコがいて、ニグラか?とさわがれますが、この特徴的な三角形の模様が入っているのはみたことがありません、

頭部が黒いこととこの三角形の模様こそ、マボロシの亜種「ニグラ」ことクロヌマヨコクビ(Pelomedusa subrufa nigra)の決め手とされる特徴です。ニグラ亜種はネット上にもほとんど情報はなく、最近の書籍「Tortoises & Terrapins & Turtles of Africa(Bill Branch著)」ではその亜種は認められなくなちゃってました(Terralog Iでニグラとされた写真を使いまわしているのに...。)。
しかし、Terralogの裏表紙にP. s.nigraとして出ている頭部のアップは、このコとよく一致しています。亜種の正当性はさておき、文献でニグラと呼ばれてきたのは、まさしくこのタイプと思われます。

うちにいるボツワナ産の基亜種(P. s. subrufa)と比較してみましょう。
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左がニグラ、右がボツワナ(コケだらけなのはご容赦...)です。腹甲の色の違いは一目瞭然です。

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上がボツワナ、下がニグラです。頭部のカラーリングの違いも一目瞭然ですね。前足や頚の色も全然違います。あとニグラはチンバーベルがはっきりしていますね。

トゥルカナやアダンソンを彷彿とさせる模様の入った頭部、タマりません...!。
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珍しさは抜きにしても、こんなカッコいいヌマヨコがいたんだなと、かなり気に入っています。

実はこのコは先月名古屋に行ったときにHLで見つけて、ツバつけてたコなんです。まったくおんなじタイプがもう一匹がいました(残念ながらこちらもオスでしかも売約済でした....)。
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ウチのコはなんだか丸っこいですが、このコはゴツゴツしておそらくこちらが普通なのでしょう。しかし甲羅の形以外の特徴は全くおんなじです。したがって、ウチのコだけがタマタマの個体変異というわけではないようです。

Terralogに出ているような大型で背甲中央にグルーブが入った成体に育つのか、またクリーパーで前に安川氏が書いていたような耐寒性があるのかなど、まだまだいろいろ気になります。

さて、おまけはウチのベランダ越冬ロンギ部隊(Chelodina longicollis)、恒例の越冬前記念写真。
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今冬もがんばって頂きたいものです。

Show of the day:
Dukes of September (Donald Fagen, Michael McDonald & Boz Scaggs)
09/29/10
Greek Theatre, Los Angeles, CA
by acanthochelys | 2012-12-06 00:36 | ヨコクビガメ類 | Trackback | Comments(7)